表記の方針

概要

 基本的に*1歴史的仮名遣*2」による「ですます調」で記述します。

歴史的仮名遣」を用ゐる理由

 長くインターネットに触れてをりますと、その独特な表現が染みついてきます。そして、ある日ふと「このままでは、まともな日本語が書けなくなるのではないか」といふ不安に駆られました。やはり、本来の日本語を使ふはうが良いと思ひなほし、改めて日本語を学ぶことにしました。
 ところが、知れば知るほど不可解なのが「現代仮名遣」でした。「現代仮名遣」といふものは、ある点については言葉の繋がりや伝統的表記を重視するとしたり、また別の点については現代語音に従ふといふ基準を設けたりと、よくよく見れば支離滅裂な表記規則です。これはまさしく杜撰なお役所仕事に他ならず、日本語を大事にしようと思へばこそ、従ふべきものでは到底ないといふ結論に至りました。
 それに対して、「歴史的仮名遣」は古来の表記にならふといふものです。日本語に限らず、言語といふものは一朝一夕に成立するものではなく、歴史的変遷を辿って成熟するものです。「歴史的仮名遣」はその歴史的変遷を保持する表記規則です。多少の発音の差異こそあれ、語源や語と語の関係が分かりやすく、今の感覚でも十分に得心がいくものとなってゐます。そもそも、書き言葉といふものは意味を伝へるべきものであって、発音は二の次で良かったのです。英語の綴りと発音が異なるのも同じ理窟でせう。発音を重視すれば、それは発音記号となってしまひます。
 学校教育では英単語をひたすらに書いて覚えさせるといふことを実施してゐます。つまり「外国語については発音と異なる伝統表記を盲信するやうに覚えさせ、母国語については半ば発音記号と化した表記法を正式として教へてゐる」といふことです。こんなに馬鹿げたことはありません。
 母国語である日本語そのものを尊重するために、私は「歴史的仮名遣」を使ふのです。

捨て仮名

 促音および拗音は小書きとします。「只管昔に戻すこと」を趣旨としてゐる訣ではないので、取り入れて然るべきものと判断しました。

漢字の表記

 舊字體*3としたいところですが、可読性と環境によって表示できない危険性を考慮して断念します。概ね現在の一般的な表記となります。

カタカナ外来語の表記

 まづ以て必要が無ければ外来語の使用は控へます。使ふ場合は一般的な表記に従ふものとします。

*1:引用や固有名詞は例外です。

*2:内容はあくまで現代語です。

*3:旧「舊字體」新「旧字体」字音「キウジタイ」